ワインとチーズと料理と

ワインとのマリアージュ、休日をカジュアルに楽しめるお手頃価格のワインを紹介しています!

ビンテージ1998 4000円代で買えるAOCにも負けないフルボディーの赤ワイン

マ・デ・ブレサンド 1998
カベルネソーヴィニヨン・シラー
ヴァン・ド・ペイ・デュ・ガール


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今回紹介するワインは

息子の成人のお祝いにと
息子の生まれ年のワインを用意したワイン
予算も普段よりは奮発。

ワイン選びは
何時もお世話になっているワインショップで
お願いする事に。

今回こだわったのは息子の生まれ年である
1998年というビンテージ
予算は5000円ぐらいで、とお願いしたところ
今回のワインをおススメしてもらいました。

ヴァン・ド・ペイという事もあり
値段はかなりリーズナブルに収まり
このビンテージであるにも関わらず
ワインの値段は5000円を切りました。

(ヴァン・ド・ペイとは、
フランスではワインを醸造する上で、法的に
様々なな規制が設けられていて、
規制が厳しい順に、AOC
ヴァン・ド・ペイ、
ヴァン・ド・ターブルと分類されています。
元々分類がヴァン・ド・ターブルに近く
日常に飲むリーズナブルなワインが多く生産
されていたのですが
長期熟成タイプの需要もたかまり、今回の様な
ちょっと贅沢なワインも生産される様になりました。

ヴァン・ド・ターブルとの違いは
産地とビンテージが名乗れる事です。
AOCに比べ、規制のゆるいヴァン・ド・ペイ
では個性的なワインが多く生産されています。

ヴァンはワイン、ペイは地方という意味で、
ヴァン・ド・ペイ・ドュ・ガールは
ガール 県 の地酒という事になります。)


さて、お祝いにという事もあり
チーズと料理も多めに用意し
マリアージュも色々と試すことが出来ました。


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その辺りのレポートも書いていきたいと思います。



[レポート]

ある程度古めのビンテージという事もあり
抜栓直後から香りも直ぐに開いて来ました。

香りは熟したワインの、落ち着きのある葡萄の香り。
タンニンもかなりこなれていて
柔らかく芳醇な味わい。

ワインの色も落ち着いた色合いで
シラーがブレンドされているためか
やや黒味を帯びていて、濃厚な色合いです。


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まさに飲み頃のピークを迎えた感があります。

フレッシュな果実味は消えていますが
かといって枯れた感じでもなく
エッジの色合いもレンガ色迄はいかずに
渋めの紅い色合い。

抜栓後30分ぐらいで、一瞬軽めにサラッとした
飲み口になりますが
それを過ぎるとネットリ感が出てきて
凝縮感とも違う濃さが感じられ様になりました。

今回用意したチーズは、前回からの引き続き

ゴルゴンゾーラ、アルマトゥーラの2種類と

ワインショップの方からも
刺激の強チーズよりも
味の柔らかいチーズの方が相性が良いとの
アドバイスを頂き

再びブリア・サヴァランを購入。
前回購入したものよりも熟成が若干短かったのか
チーズは柔らかではあるが
時間が経過しても、蕩けるまでには至らなかった。


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予想通り、ゴルゴンゾーラはワインとぶつかり
チーズが持つ臭みが、口の中全体に広がる。

アルマトゥーラはまずまずの相性でしたが
微妙に口の中に残るもがある。

ブリア・サヴァランは熟成が進むと
表面の皮の部分にウォシュタイプの様な香りが出て来るので
フルボディの赤ワインとは合わないかと思っていましたが
抜栓してから呑み終わるまで
全体的に相性が良く
特にワインが開き、力強く濃くなってくると
その相性は抜群に良くなりました。


また、ジビエが良く合うとうかがい
鴨を用意、その他タコのスモークや
牛すじ肉の味噌煮込みなども用意した。
鴨は低温調理したチェリーーバレー種の鴨で
抜栓から飲み終わるまで、通して相性が一番良かったと思います。


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フルボディーの赤ワインという事もあり
魚介類とは相性が良くないかとも思いましたが
意外とタコのスモークも違和感なく

また、アンチョビを使ったサラダも
相性がいいというほどでは無いが
ワインとぶつかる事もなく
普通に食べる事が出来ました。


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牛スジの味噌煮込み
案に相違して
最後にワインの渋味が残りマリアージュ
今ひとつ。


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やはり鴨が一番相性が良い。
この頃からワインにもネットリ感が出はじめ
やぎのチーズ、アルマトゥーラとの
マリアージュもよくなる。

時間経過とともに、ワインが濃くなり
それににしたがい、香りも濃厚になってくる。

1時間を過ぎると葡萄の香りは失われたるが
熟成した赤ワインの濃厚な香りが溢れかえる。

さらに30分程過ぎたところで
味わいに厚みが増し
さらに力強く濃厚でありながら滑らかになり
大地の様な広がりを感じさせる味わいへと
変化していく。

これぐらいの味わいになってくると
赤だし味噌で煮込んだ牛すじの
コッテリ感にも良く合うようになり
ワインと牛すじ味噌煮込みとのバランスが
良くなる。


不思議な事に同じワインであっても
時間の経過や、ワインの開き具合いによっても
マリアージュは刻一刻と変化する。

マリアージュの奥深さを感じさせられた。

全体的に、時間経過による味わいの変化のギャップは穏やかだはあるが
充分に味わいの変化は感じられる。

[まとめ]

時間が経過し
完全に開いたこのワインの味わいは
ズシリと重い感じでは無いが
十分な味の厚みと濃密さを感じさせてくれる一方
滑らかさも持ち合わせ
大地の様な広がりをも感じさせてくれる。

バン・ド・ペイではあるが
下手なAOCワインをも凌ぐポテンシャルを持つ
素晴らしいワインだと思います。

おススメ度 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎☆☆
( 2〜3千円代のワインが対象のオススメ度です)


[今回お世話になったショップ]

チーズマーケット中央店

しっかりと熟成させた、食べ頃のチーズを
販売しています

札幌生まれのチーズ専門店(オリーブオイル&生ハム)

ワインショップ藤井

ワインショップフジヰホームページ

[今回のワイングラス]

リーデル ヴィノム カベルネ・ソーヴィニヨン

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